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category: きがかりなこと

きがかりなこと/恐怖の歯医者 - 知人に、「妖精を見たことがある」と言い張る人がいる。

LastModified : Sun Oct 17 17:39:35 2004
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知人に、「妖精を見たことがある」と言い張る人がいる。 彼は決して「不思議ちゃん」というようなタイプではない。 約束に連絡もなく1日半遅刻したりするような不可解さはあるが、それは単にルーズなだけで「不思議」とは違う。 通常でも40分はみなくてはいけない道のりを、「これから出て、歯医者に寄ってから行くから、30分後には着く」と平気で言ったりするので、時間の感覚がちょっとヘンなだけなんだろう。

* * * * *

スガシカオの曲に『正義の味方』という、近所に住む不思議な一家を歌ったものがある。 家族4人はいつでもテレビを見ている。誰も働いてる気配がない。

* * * * *

うちの近所には、いつ見ても患者がいない歯医者がある。

通りに面したガラスのドアからすぐ向こうに待合室が見えるのだが、いつ通りか掛かっても、患者がいない。 引っ越して7年、見るともなしに見ているが、その間待合室に患者がいるのを見たのは、確実に10指に足りないぐらい、もしかして四捨五入すると0になってしまうかもしれない勢いだ。 妖精を見たことのある知人に、この歯医者の話をした。彼は声をひそめて言った。

「それはね、宇宙人 が仮の姿でやっている歯医者なんだよ」

最初は冗談のつもりで話に付き合っていたが、延々続く宇宙人説に、途中から本気なんじゃないかという気がしてきて困ってしまった。

*

それでも近所なので、とりあえず私は患者として何度か通っている。 大した治療をしてもらったわけではないのでウデはよくわからないが、先生も看護婦さんも、感じはよい。

先日、詰め物が取れたので、件の歯医者に掛かった。 新しく型を取って作り直してもらったのだが、これが、とんでもなく、合わない。 テキトーな石ころでも噛まされた 感じだ。 「先生、これ、他のヒトのと間違ってません!?」と言いたいトコロを抑えて、 「す ご く 、 高 い で す」と、テヌートな感じで力強く言う。 先生は「ハハ。す ご く、かぁ」と陽気に笑った。

削り直して再びぱこっと乗っけて「どう?」と聞かれる。殆ど変化はない。相変わらず他人の歯のようだ。 「あの、高いって言うか…、隣の歯が圧迫されて、痛いんですけど」 「あ、それはね、くっつけちゃえば大丈夫」
…そういう問題だろうか…。

4・5回削り直して、やっと「確かに自分のものだ」というところまできたときの安堵感といったら…! しかし、それがワナだった。 普通はここから微調整という段階だったにも関わらず、つい安心して「あ、合いました!」と言ってしまった。 案の定、治療台から降りる段になって「…あの、やっぱりちょっと高いみたいです」と言い出すハメになる。

「じゃあ 2・3日様子を見て、それでも高いようならまた来てください。変に慣れるといけないので、2・3日ですよ」。 「すぐに慣れます」とは言われなかったので、ちょっと安心する。

安心した途端、不安材料を提供された。 2千と数百円を請求され、5千円札で払おうとしたら、受付のお姉さんがちょっと戸惑った後奥に引っ込み、やがてヨレヨレの千円札1枚だけを手に、戻ってきた。

「すみません、今お釣りがないので、支払いは次回一緒に」。

…だ…大丈夫なんだろうか…。色んな意味で。

* * *

どうでもいいですけど、金属をくっつけた後、接着剤のセメントかなんかを、ガシガシゴリゴリ、力任せに落とすじゃないですか。 心の中で「あががががが」と思うんですが、そうすると、実際「あがががが」って言ったらアホでおかしいだろうなあ、と思って、言ってみたくて言ってみたくてしょうがなくなって、我慢するのに骨が折れますね。

* * *

さらにどうでもいいんですが、前に住んでいたアパートの近くの歯医者さんはなかなか繁盛してて、 看護婦さんやら歯科技師さんやら、スタッフが10人近くいたんですね。 それが揃って、色白でほっそりしたタイプの、若くてきれいな女性ばかりで、 治療台の上でつい毎度、「先生、ハーレム状態でんな」と下卑たことを思わずにはいられなかったのでした。

* * *

さて、詰め物を入れた 2日目の夜には段々慣れだした。 慣れただけで高さが合ってないことは確かなのだが、面倒くさがりなので放っておきそうで危ない。 ――と思ったが、そんな心配は無用だった。

治療したのは左の奥歯なのだが、3日目の朝に、首の左側が寝違えたように痛み出した。 最初は本当に寝違えたのかとも思ったが、夜になっても治らない。 4日目の朝も治らない、どころか微妙に悪化してる気もする。

一大事。絶対、噛み合わせが悪いせいだ。慌てて歯医者に飛んでいく。 道すがら、「やっぱりあの歯医者はウデがイマイチなのかもしれない」と思い始める。 テレビではよく、歯の治療で反って体がボロボロになった話をやっている。 しかも歯は不可逆のことも多く、一生症状に苦しめられるなんていう話も聞く。 「首が痛くて、頭が痛くて、耳鳴りがして、他の歯にも影響が出て、顔の相も変わって、物が食べられなくて、10kgも痩せて、会社も辞めざるを得なかった話」が頭をよぎる。 ほんのちょっと噛み合せが悪いだけで首が痛むことを知った今、切実だ。

かといって、いくら「よい歯医者」でも、電車で何十分では面倒くさがりには通えない。 近場で「比較的いい歯医者」はどこかないだろうか。 そうだ。近所に知り合いはいないが、元酒屋で長くこの辺に住んでそうなコンビニ店の老夫妻なら、 道で会えば会釈する程度の顔見知りではある。 あるいは近所のいい歯医者を紹介してくれるかもしれない。

「今度買い物に行ったついでに相談してみよう」と思いながら、歯医者のドアを開ける。 待合室の奥で、誰かがこちらに会釈する気配。 珍しく患者がいると思って視線を移すと―――

―――そこにはニッコリと微笑むコンビニ夫人が、いた。

く…くそぅ、宇宙人とグルだったんだな……!

* * * * *

ちなみに詰め物の高さを調整してもらった2日後には、無事、首の痛みが完治しました。

2002/09/29(sun)

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